Monthly AOR Magazine

No' 66 Laura Allan / Laura Allan


皆さんこんにちは。

Summer Breeze

 カレンダーの上ではすっかり秋になりました。
この夏良く聴いたアルバムの一枚に、「原田知世 / Summer Breeze」があります。
「ゴンチチ」プロディースのもと、彼女がAOR系の名曲を涼しげに歌うという一枚です。
私が以前取り上げたパティ・オースティン「Say you love me」や、ビージーズ「How deep is your love」、キャロル・キング「You've got a friend」、ランディ・ヴァンウォーマー「Just when I needed you most」等々...

 選曲に思わず唸ってしまいました。

================== Monthly AOR Magazine [No'66] ==================

Laura Allan / Laura Allan     (1978)

 「ローラ・アラン」
始めて耳にする名前という方がほとんどだと思います。
私も全く知識ありませんでした。

 一言で言えば「裏・バレリー・カーター」
1978年、あの時期特有の雰囲気を持ったシンガーです。
「ジャクソン・ブラウン」と「デヴィット・クロスビー」を虜にした女性だという話もあります。

 デビューのきっかけは「イーサン・クロスビー(デヴィット・クロスビーの兄)」に認められ、デビット・クロスビーのファーストアルバムでチターをプレイしたことです。
その流れから「ジョニ・ミッチェル」や「ジャクソン・ブラウン」達と知り合い、ABCレコードとの契約に結びつきました。

 西海岸オールスターズともいえる錚々たるミュージシャンが参加している彼女のファーストアルバムなのですが、本国アメリカでは全くヒットしませんでした。
アルバム発表後ニューヨークにわたった彼女は、ソングライターとして活躍。またスタジオでバックボーカルとして「ベット・ミドラー」、「ボニー・レイット」、「エリック・カルメン」などのレコーディングに参加しています。

主な参加ミュージシャンのご紹介
Drums  : Jeff Porcaro , Jimm Keltner , Rick Marotta , etc
Bass  : Abraham Laboriel , Lee Sklar , Chuck Rainey , etc
Guitars  :Waddy Wachtel , Joel Bernstein , etc
keyboards : Jai Winding , Bill Elliott , Bill Payne , etc
Background Vocals:Valerie Carter , Brock Walsh , Bill Champlin , Davud Lasley , etc

 おお、「バリレー・カーター」もコーラスで参加しています。
ちなみに、リリース時のアルバム邦題は「L.A.ギャル」。
コレはいただけませんね(笑)。

では、簡単に曲の説明

1曲目:Opening up to you
やられました。
「スティーリー・ダン」風アレンジに彼女のけだるいボーカル。
エンディングのリフレイン...
AOR度も非常に高く、繰り返して聞いてしまいます。

3曲目:Come as you are
ストリングス入りの美しいバラード。
個人的には、この一曲だけでも「当たり」なアルバムです。
バラードの企画アルバムに収録されていても、まったく不思議ではないココロに染み入る名曲だと思います。
エレピをバックに始まるイントロにゾクゾクしました。
「ワディ・ワクテル」のギターが絶品です!

5曲目:One way ticket
ゴスペルタッチのピアノで始まります。
難しいメロディーですが、「ジェフ・ポーカロ&チャック・レイニー」のたっぷりとしたリズム体をバックに、しっかりと歌いきっています。
「リッキー・リー・ジョーンズ」が歌っても似合いそうな曲です。

6曲目:So fine
シャッフルの軽いロックンロールで、カバー曲。
「キャロル・キング」風なピアノとスライドギターが70年代しています。
アルバムジャケットの写真からはこんな音楽を想像していました。

7曲目:Love can be
コーラスが美しいメロウなナンバー。
「ビル・チャンプリン」の声ってすぐわかりますね。

 CD化にあたり、ボーナストラックとして未発表曲やデモ、カバーが10曲も納められています。
とても良いアルバムに巡り会えました。


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