Monthly AOR Magazine

No' 55 England Dan & John Ford Coley / DR.Heckle and MR.Jive


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================== Monthly AOR Magazine [No'55] ==================

England Dan & John Ford Coley / DR.Heckle and MR.Jive  (1979)

このメールマガジンを読んでいただいている方には、「エアプレイ」や「マイケル・マクドナルド」が好きな方がたくさんいらっしゃいます。
今回ご紹介するアルバムは、そんなAORファンに絶対喜んでいただける一枚だと思います。

以前「No'35」でご紹介した「England Dan Seels」が在籍していた男性デュオのヒットアルバムです。
http://www.8-beat.com/Pages/aor035.html

1970年にA&Mからデビューした「England Dan & John Ford Coley」ですがなかなかヒットに恵まれず、結局3年後にA&Mとの契約が切られてしまいました。
その後1976年に「I'd really love to see you tonight」という曲でアトランティック傘下のレーベルと契約。その「I'd really love to see you tonight」(邦題:秋風の恋)は、見事全米チャート2位を記録する大ヒットとなりました。

1976、1977.1978年と順調にアルバムをリリースした彼らが、今まで慣れ親しんだナッシュビルでのレコーディングから変化を求め、L.A.でのレコーディングを敢行しました。このアルバムでは、今までのアコースティックな作風から一転、ロック色を強く打ち出しています。

参加ミュージシャンは大きく2つのグループに分けられます。
TOTOのメンバーを中心としたロック寄りのサウンドな「東海岸系セッション」と、モータウンの黒人アレンジャー「ジーン・ペイジ」を中心とした「モータウン系セッション」です。
「ジーン・ペイジ」は、特にストリングスの編曲で高い評価を得ている人です。

アルバム参加メンバー

東海岸系セッション
ドラム    :Jeff Porcaro,Gary Mallabar,Ralph Humphrey
ベース    :Lee Sklar
ギター    :Steve Lukather,Dan Ferguson,Steve Gibson,etc
キーボード  :Michael Bodiker,Greg Phillingame,Steve Porcaro,etc

モータウン系セッション
アレンジャー :Gene Page
ドラム    :Ed Greene
ベース    :Wilton Felder,
ギター    :Lee Ritenour,Wa Wa Watson,Steve Gibson,etc
キーボード  :Greg Phillingame,Billy Payne,etc

では、簡単に曲の説明

1曲目:Hollywood Heckle & Jive
「スティーブ・ルカサー」のギター、「ジェフ・ポーカロ」のドラムが、もろ「エアプレイ」なサウンドです。今までに無いロック色を全面に打ち出した曲。
アルバム最初にこの曲を持ってきたことが、彼らがサウンドに変化を求めていたという確かな証拠だと思います。

2曲目:What can I do this broken hert
「涙の面影」という邦題が付けられていますが、落ち着いたボーカルでじっくりと聞かせる一曲です。
彼ら2人の特色である爽やかなハーモニーが、「ジーン・ペイジ」のストリングスアレンジととても良くマッチしています。

7曲目:Love is the answer
彼らの最大のヒット曲。オリジナルは「トッド・ラングレン」。
後に、「ビル・キャントス」もカバー。(アルバム:Who are you)
ボーカル・ハーモニーを包み込む、「ジーン・ペイジ」のアレンジは秀逸。
モータウン系のミュージシャンのバッキングもツボを突いています。
特にベースの「ウィルトン・フェルダー」が素晴らしい。「クルセイダース」では聞くことが出来ないような落ち着いた好演が光ります。「アーニー・ワッツ」のソプラノサックス、ゴスペルコーラス隊の控えめですがバランスのとれたアレンジにも感心。
すべてのAORファンに聞いていただきたい銘曲です。
それにしても、少しも時代を感じさせない素晴らしいメロディーですね。

長い間CD化が望まれていたアルバムですが、2000年6月に「ワーナーミュージックジャパン」から世界初CD化されました。
現在入手も容易だと思いますので、是非とも聞いていただきたい一枚です。


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