Weekly AOR Magazine

No' 37 Crackin' / Special Touch


皆さんこんにちは。

「タツノオトシゴ」

11月3日の祝日に、伊豆の「黄金崎ビーチ」という場所でダイビングをしてきました。
西伊豆の土肥の少し南側にあるポイントです。
予定では伊東の「海洋公園」でのダイビングでしたが、東風が強く波が少しあったために、それじゃあ西伊豆にしようということで変更になりました。

伊豆半島というのはダイビングをするのにとても恵まれた環境で、東伊豆がだめなら西伊豆で、といったようにポイントの変更が簡単にできます。西伊豆の他のポイントがだめでも、大瀬崎ならば台風直撃以外はダイビング可能だし。

黄金崎ビーチには、私のダイビングの師匠(つまりインストラクター)の弟子がガイドをしているので、そのガイドさんが海からあがってきたところを捕まえておもしろそうなポイントや魚の様子などをいろいろと教えてもらいました。

午前10時48分、1本目エントリー。このときは真っ赤な「イロイザリウオ」などを発見できましたが、期待していた「ネジリンボウ(ハゼの仲間)」は1匹しか発見できませんでした。ただ水中の透明度は最高で、15メートル以上ありました。
真っ白な平坦な砂浜が続く海底は、まるでリゾートダイビングのようでした。(明るい、明るい)

昼食後、もう一度先ほどのガイドさんに地図を使ってアドバイスを受けると、「タツノオトシゴ」がいるとのこと。こいつは見てみたい。

午後13時51分、2本目エントリー。教わったポイントであるコンクリートの魚礁に直行、みんな(私を含めて4名)で手分けして「タツノオトシゴ」探し。
10分程みんなで手分けして探し、ついに小さな「タツノオトシゴ」発見。ちょっと見ただけではゴミのようでした。まだ子供なのか体長は5センチメートル程度でした。すぐ近くに2匹目発見。こちらは少し灰色っぽい。

結構長い時間そのポイントにいて、やっと移動しました。他の魚礁では黒い「イロイザリウオ」や、珍しい「ヒメヤマノカミ」(ミノカサゴの仲間)などを発見しました。
ちなみにこの時の潜水時間59分。やっぱりエア持ちの良い人たちと一緒だと潜水時間が長くて楽しいです。

沼津のダイビングショップに帰ってから、デジカメを持ってダイビングしていた人が、テレビに接続して今日の写真をチェックしていました。
そのとき店の人が「加工すれば年賀状に使えるねえ」と言うを聞いて、「ああ、来年は辰年だった・・」とやっと気づきました。

デジカメ(もちろん水中用ハウジングも)ほしいなあ・・と今までで一番強く思いました。
また行きたいダイビングポイントです。

================== Weekly AOR Magazine [No'37] ==================

Crackin' / Special Touch (1978) 

「一般的にはあんまり有名ではないAOR名盤」紹介の第3回目です。

どうも日本では正当な評価をされていないような気がするグループです。
国内ではLPの発売がなかったそうです。
一言で説明すれば凄腕ミュージシャンが結成した「スーパーライト・ファンキー・グループ?」かなあ。(アルバムのライナーには「洗練された都会派ソウル」とありますが)

この「クラッキン」がアルバムをリリースしたのが1975年から78年にかけて。
つまり同じようにセッションミュージシャン出身者が結成した「TOTO」や「マクサス」、「ジェイ・グレイドン&デビッド・フォスター」等が注目を集め始めた時には「クラッキン」はグループとしての活動を終えようとしていたときでした。

サン・フランシスコを中心に活動を始めた「クラッキン」は、結成当初から白人黒人混合の編成でした。
「ロビー・デュプリー」、「スモーキー・ロビンソン」、「テンプテイションズ」などを手がけたプロデューサーチーム「バネッタ&チェダコフ」が在籍していたというと、「おお!」っと思う人もいるのではないでしょうか?

当時のシスコでは「ビル・チャンプリン」(現「シカゴ」のボーカル。結構年くってる)の「サンズ・オブ・チャンプリン」(是非CD化を!)もファンキーなサウンドで注目されていました。「タワー・オブ・パワー」も黒人顔負けの白人バンドだったし。
ロックでもソウルでもない独自のファンキーなサウンドを求めて、シスコは独自の音楽圏を形成していたようです。

「クラッキン」は4枚のアルバムを残しています。今回ご紹介する「スペシャル・タッチ」は彼らのラストアルバムです。(2枚目のMakings of Dreamも私は気に入っています)
3枚目、4枚目は「マイケル・オマーティアン」がプロデュースしています。(クリストファー・クロス等のプロデュースでおなじみの人ですね)

この「スペシャル・タッチ」には、サックスで「アーニー・ワッツ」、シンセのプログラマーとして「ジェイ・グレイドン」、コーラスに「ウォーターズ」等が参加しています。
サウンドはとてもクリアで、コーラスワークも「アース・ウインド&ファイヤー」のようにゴキゲン(死語)です。
そうか、ブラスの入っていない「アース・ウインド&ファイヤー」といった方がわかりやすいでしょうか。(当然パーカッションも少ないです)
ボーカルの「レスリー・スミス」は「モーリス・ホワイト」と「フィリップ・ベイリー」の中間のような声質だしね。

最近コーラスの巧いバンドが大好きになりました。<ゴスペルの影響か?

では、簡単に曲の説明

1曲目:Double Love
おお、アルバムトップから軽快なスペシャルライト・ファンキーな曲です。サビのコーラス最高。ギターのカッティングが控えめなのもいいですね。

2曲目:Too young
ちょっぴり「アフリカン・グルーブ」なので、アースの「Surpentine Fire(太陽の戦士)」に似ているかも。ベースの「リック・チェダコフ」凄いよ。

4曲目:Nobody else
「ロビー・デュプリー」の曲。彼本人もアルバムで取り上げています。(名盤:ふたりだけの夜)

5曲目:I could be anything
クラビネットが印象的な曲。これもアースっぽい(笑)。
ボーカルがファルセットになる部分をエレピでサウンドを厚くしたり、よく考えられています。
しかしベース凄いなあ。

7曲目:In between
これぞシティソウル(笑)といった感じのバラードです。
エレピのバッキング、サビでのフルート、そこに薄く被さるストリングス、中間部でのアコギのソロ。もちろんイメージは夕暮れですよ(笑)。

聞き込むほどに「上手い作りをしてあるなあ」と感心するアルバムです。
ただ、セッションミュージシャン出身の人たちなので、レコード会社に対するアピールが足りなかなったのではないかと思います。ジャケットもすご〜く地味だし、バンドとして統一されたカラーがあるわけでもないし。

バンド経験の豊富な人は、きっと「クラッキン」を気に入ると思います。


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