Weekly AOR Magazine

No' 30 J.D Souther / You're only lonely


皆さんこんにちは。
また、発行が遅くなってしまいました。申し訳ありません。

「My Sweet Music」

ちょっと宣伝です。
私のホームページで「My Sweet Music」という企画を始めました。
これは、皆さんの想い出の曲を紹介するというコーナーです。
今回は「秋の想い出」の曲を募集しています。
簡単なコメントとともに紹介したいと思います。

詳細はこちらをご覧下さい。
http://www6.shizuokanet.ne.jp/mikihiko/msm.html

たくさんのご応募をお待ちしています。

================== Weekly AOR Magazine [No'30] ==================

J.D Souther / You're only lonely             (1979) 

本来ならば8月末にご紹介する予定でしたが、9月になってしまいました。
朝晩が少し涼しくなった頃に、過ぎ去った夏を思い出しながら聞くようなアルバムです。

今回この記事を書くために調べてみると、「J.D Souther」の代表作は1976年制作の邦題「黒いバラ」というアルバムのようです。今度聞いてみたいと思います。

J.Dは1945年にデトロイトに生まれ、60年代半ばにロスに移ってきました。
そのうちに同じデトロイト出身の「グレン・フライ」に出会いました。意気投合した二人は「ロングブランチ・ペニーウィッスル」というデュオを組み、1968年に正式にプロとしての活動をスタートさせました。

その二人に転機が訪れたのは1971年のことでした。「グレン・フライ」が「リンダ・ロンシュタット」のメンバーとして起用されたためです。皆さんご存じのように、このバックバンドがそのまま「イーグルス」となったわけです。
同様にJ.Dにもチャンスが回ってきました。「ジャクソン・ブラウン」や、「ネット・ドヒニー」らとともに「アサイラム・レコード」の第1期生として、72年にソロ・デビューをはたしたのです。ネッドをギタリストとして大きくフューチャーしたこの作品はそれほどの評価を集めることも出来ませんでした。そのためJ.Dはイーグルスの作品に共作者としてクレジットされたり、リンダに曲を提供したりしながら70年代の前半を
過ごしました。

76年にイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」に協力しながら同時にソロアルバム「黒いバラ」を完成させました。

この「You're only lonly」は彼のソロ2枚目です。
ピアノに故「ドン・グロニック」、ギターに「ダニー・クーチマー」、サックスに「デビッド・サンボーン」、ベース「ケニー・エドワース」、ドラム「リック・マロッタ」だったりします。

簡単に曲の紹介です。

1曲目:You're only lonely
代表曲です。1979年10月に全米7位までヒットしました。彼の作品の中で一番商業的にヒットした作品です。
福山雅治の「It's only Love」という曲は、明らかにこの曲に影響されています。プロディースが斉藤誠なので、分かる気がします。

2曲目:If you don't want my love
ちょっと「シティ感覚にあふれたトロピカル」な曲です。<死語ですね(笑)
ハモンドがそれっぽいです。

3曲目:The last in love
「ニコレット・ラーソン」もカバーした名バラードです。
「ドン・グロニック」のアコースティックピアノが泣かせます。大好きなバラードです。
この曲アコギで弾き語りできたらかっこいいだろうなあ。

4曲目:White rhythm and blues
これもスローな曲です。「ダニー・クーチマー」のギターがいい感じです。
やっぱり夏の夕方のイメージかな。

5曲目:'Til moon burn down
軽快なロックンロールナンバーです。ちょっとビーチボーイズ系の曲。ビートルズにも近いかな。
こういう曲ってコーラスが重要ですね。

7曲目:Songs of love
3拍子のバラードです。こういう曲歌わせるとこの人上手いです。

ラスト:Trouble in paradise
これもシャッフルのロックンロール・ナンバーです。
非常にリラックスした歌声です。「サンボーン」のサックスのからみもしつこくなくてとても聞きやすいです。フェイド・アウトでないところも気に入っています。

Sonyの「Nice price line」で「シルク・ディグリーズ」などと共に最初にラインアップされたAOR名盤5枚の内の一枚です。
天気の良い日のドライブにもオススメなアルバムです。

20年間で4枚しかアルバムを発表していない人です。
個人的にはもっとたくさんの曲を聴きたいと思っているシンガーの一人です。


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