Weekly AOR Magazine

No' 29 Boz Scaggs / Silk degrees


皆さんこんにちは。
夏休みモードで隔週発行になってしまい申し訳ありません。

「オースティン・パワーズ」

今年の夏の映画の目玉と言えば、やはり「スター・ウォーズ、エピソード1」ということになるかと思いますが、アメリカでは「スター・ウォーズ」の興業記録を塗り替えたのが「オースティン・パワーズ・デラックス」でした。
「サタデーナイト」出身の「マイク・マイヤーズ」が主演しているばかばかしいコメディー映画です。
その前作である「オースティン・パワーズ」が先日WOWOWで放送されました。
これが最高にばかばかしい作品です。
アメリカ人は「裸のガンを持つ男」のようなアメリカンジョーク満載の作品が好きなんですね(笑)。

「マイク・マイヤーズ」が演じる「オースティン・パワーズ」は、イギリスの代表的なスパイです。つまり基本的なストーリーは「007シリーズ」のパロディーです。
30年間の冷凍保存(この発想からしてばかばかしい)から現在に蘇った彼が、世界征服をたくらむ「ドクター・イーブル」と対決するのが話の流れです。しかし最後に「ドクター・イーブル」がロケットで宇宙に脱出してしまい、決着がつきません。
この続きが今夏の「オースティン・パワーズ・デラックス」となっているようです。

「スター・ウォーズ、エピソード1」も見に行きましたが、お笑い好きの私としては「オースティン・パワーズ・デラックス」は見逃せない作品です。

================= Weekly AOR Magazine [No'29] =================

Boz Scaggs / Silk degrees                   (1976) 

前回TOTOをご紹介したので、今回はそのTOTOが結成されるきっかけとなった「Silk Degrees」です。
もちろん、AORを代表するアルバムです。
Bozの作品としてはこの次の「Down to then left」のほうがソウルフルで好きなのですが、知名度からすれば間違いなくこのアルバムになります。

本名:ウィリアムス・ロイス・スキャッグズ。1944年6月8日、オハイオ州生まれ。15歳の時に高校で「スティーブ・ミラー」に出会い、彼のバンドに加入。1962年スティーブの後を追ってマディソン大学に入学、そこで「ベン・シドラン」と出会う。

大学を中退後、今度はテキサス大学に入り、そこで「ザ・ウィグス」というR&Bバンドを結成。幸運にもロンドンでレコーディングの話が持ち上がりイギリスまで出向いたが、レコーディングに失敗。グループは解散。

ボズは一人ヨーロッパに残りフォーク・シンガーとして各地を放浪。その後2年半ほどスウェーデンのストックホルムに落ち着き、1966年には今やコレクターズアイテムとなっているソロアルバム「Boz」を発表、ヨーロッパではそこそこの成功をおさめました。
つまり金持ちの道楽息子の典型的なタイプです。何の苦労もしていないようです。その為1980年代に入って苦労しましたが・・

スティーブ・ミラーからの誘いを受け1967年にアメリカに戻り、「スティーブ・ミラー・バンド」で2年ほど活動。その2年後の1969年に事実上のソロデビューアルバムである「Boz Scaggs」を発表しましたが、セースル的には失敗に終わりました。

名盤なので曲別の解説はしません。
「Georgia」、「Lowdoun」、「We're all alone」等々・・名曲ばかりです。

このアルバムのレコーディングで一緒になった「デビッド・ペイチ」、「ジェフ・ポーカロ」「デビッド・ハンゲイド」が「スティーブ・ルカサー」と「スティーブ・ポーカロ」を加えてTOTOを結成しました。(もっともそれ以前からデビッド・ペイチ、ジェフ・ポーカロ、デビッド・ハンゲイドの3人でバンドを結成したかったようです。)

この「Silk Degrees」は、TOTOの事実上のデビューアルバムとも言われています。
アルバムジャケットのカメラマンは「モシャ・ブラカ」AORを代表するようなジャケットとなっています。

過ぎ去ってゆく今年の夏をこのアルバムで締めくくりましょう(笑)。


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